第六天の魔王を恐れるな! -指導集(5)

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●池田名誉会長の三沢抄講義から抜粋(大白蓮華‘08年7月号)

元品の無明が第六天の魔王に

大聖人は「元品の無明は第六天の魔王と顕れたり」(997㌻)と仰せです。「元品の無明」とは、わが生命が妙法の当体であることへの無知であり、そしてまた、すべての生命が妙法の当体であることへの無知です。さらには、宇宙全体が妙法の当体であることへの無知であると言うこともできます。この根源的な無知は、様々な不幸をもたらす種々の迷いの根本であり、また、あらゆる悪の働きを生む暗い衝動となって現れる。最も認識しがたい迷いであり、正体不明であるがゆえに、知らないうちに、私たちの生命において悪の力を持つようになる。また、あらゆる生命に具わるものであるがゆえに、自他の生命に暗い衝動を現します。

このように最も見分けがたく、しかも、あらゆる生命を悪の力で自在に操る強力な魔性であるゆえに、「他化自在天子魔」といい、「魔王」というのです。しかし、この元品の無明は、強力な悪の力を持っているとはいえ、その正体は、結局は「無知」であるがゆえに、「智慧」によって必ず打ち砕くことができるのです。その智慧をあらわした人が「仏」です。その最極の智慧を教える法が「正法」です。(中略)私たちは、この正法を信ずる「信」をもって仏の「智慧」に代え、凡夫でありながら、元品の無明を打ち破っていくことができます。すなわち、元品の無明を破る力は、「智慧」であり、「信」であり、「心の力」に他ならないのです。(中略)


「日蓮一度もしりぞく心なし」

「日蓮一度もしりぞく心なし」(1224㌻)と仰せの通り、大聖人は、第六天の魔王との闘争にあって、一度も退く心を持たれなかった。そして「権力の魔性」の発動であり、また「死魔」の跳梁【ちょうりょう】でもあった竜の口の法難において、大聖人は堂々と勝利なされた。大聖人は「竜の口までもかちぬ」(843㌻)と仰せです。これは、一人の人間として第六天の魔王との究極の闘争に勝ちきった、との真実の勝利宣言であられる。

この勝利について「今は魔王もこりてや候うらん」(同㌻)とも言われている。これが重要です。自在の魔性を発揮する魔王ですら懲【こ】りたということは、大聖人お一人だけが勝利されたということではなく、元品の無明を打ち砕く真実の智慧の道を後世の人々に残し得たということであると拝察したい。それは、御自分が亡くなった後に、魔王の残党が兵を起こすかもしれないが、すでに大多数は大聖人に降参したことは間違いないと仰せられていることにもうかがえます。実に、ありがたい御本仏であられます。では、大聖人が残された、元品の無明を打ち破る真実の智慧の道とは何でしょうか。それが人法一箇の「御本尊」であると拝したい。佐前と佐後の根本的な違いは、この「御本尊」をあらわされたことにあるのです。(中略)


人類救済の新たな大法興隆の時

大聖人の仏法は、太陽の仏法です。この仏法が出現すれば、これまでの正法・像法時代の仏法は、いずれも太陽が昇った後の星の光のようなものになる、と仏法の興廃【こうはい】を断言されています。太陽は万人を平等に照らします。太陽の光には力があります。闇を破ることができます。闇が深い時代にこそ、人間の持つ無限大の可能性を開く宗教が必要となります。また、闇が深い時代だからこそ、一切の魔性を打ち破り、元品の無明である第六天の魔王の働きに勝利することのできる力強い宗教が不可欠となるのです。

大聖人の仏法は、誰人も尊極な生命を持ち、誰人も太陽の如く輝いていくことができることを説き明かされた希望の宗教です。世界は今、人間主義の宗教を待望しています。いよいよ日蓮仏法が人類史の晴れ舞台に旭日の如く踊り出る時代を迎えたのです。

 

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コメント

  1. ラン より:

    レオさん、おはようございます(^^♪
    この記事が、自分への激励のように思えて、本当に嬉しかったです。

    元品の無明の塊ような””不知恩””の輩どもとは、『一歩も退かず』『こりず候』の意気込みで戦う決意でいます。
    ありがとうございます!

  2. Leo2014 より:

    ランさん、コメント有難うございます。第六天の魔王については案外、我々は知らないですね。脅威などは感じても、普段、余り深く掘り下げて考えないです。そこで今回紹介させて頂きました。正体を見破ることが魔との戦いの第一歩であり、魔は大部分の力を失うと言いますから。

    破邪顕正に挑むブログであり、創価村1位のブログ運営、誠にお疲れ様です
    ^^) _旦~~  世界悉檀、為人悉壇、第一義悉檀ありますが、特に対治悉檀の力が凄いブログですね。自分も見習って、極悪との戦いもガンバります!