大悪は大善の来るべき瑞相なり

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今日も御書を学びましょう。1つ目は、「三災七難」の対治の方法についてご指南された御書です。

日本・一同に日蓮をあだみて国国・郡郡・郷郷・村村・人ごとに上一人より下万民にいたるまで前代未聞の大瞋恚(だい・しんに)を起せり、見思未断(けんじみだん)の凡夫(ぼんぷ)の元品の無明(むみょう)を起す事此れ始めなり、神と仏と法華経にいのり奉らばいよいよ増長すべし、但し法華経の本門をば法華経の行者につけて除(のぞ)き奉る結句は勝負を決せざらん外は此の災難止み難かるべし
(治病大小権実違目p.998~)

御在世当時の正嘉の大地震、疫病等の三災七難の原因は、日本国のすべての人々が、日蓮大聖人を怨み迫害したことにより、「元品の無明」という根源的迷いを起こした故です。ゆえに、神道などの外道や釈尊、法華経二十八品に祈ったとしても、ますます災難を増加させるだけであるとの仰せです。

そこで大聖人は、「結句は勝負を決せざらん外は此の災難止み難かるべし」と仰せになり、文底下種仏法に敵対している元凶である、邪法の僧侶との正邪を決し、正法を打ち立てる以外にないと師子吼されたのです。ここで「勝負」を決するとは、公正な法論によって正邪を明らかにし、日蓮大聖人が文底独一本門をもって祈り、日本国の全民衆を根底から救おうとされる大慈悲のお言葉です。
(以上、日蓮大聖人御書講義第17巻より)

ここにも明らかなように、現代の無関心・無縁社会、個人主義、科学技術崇拝、マモニズム(拝金主義)、一切のイデオロギー・思想・宗教との、正邪を決する以外に、災難を止める道はないと仰せです。さらに、それら一切の思想や科学技術等を力強く指導していく使命が、私たちSGIにはあるのです。その方法は「対話」による言論と誠実の力によるのであり、主権在民の現代では民衆一人一人との心を開いた対話が、生命次元での変革を促し、三災七難を打ち払う最も確かな方途なのです。

世皆正に背き人悉(ひと・ことごと)く悪に帰す、故に善神は国を捨てて相去り聖人は所を辞(じ)して還(かえ)りたまわず、是れを以て魔来り鬼(き)来り災起り難起る言わずんばある可からず恐れずんばある可からず。
(立正安国論p.17)

この大事を知っている私たちSGIメンバーは、決して恐れることがあってはならない、勇気の心を取り出して語り抜くのです。

大事には小瑞(しょう・ずい)なし、大悪を(起)これば大善きたる、すでに大謗法(ほうぼう)・国にあり大正法必ずひろまるべし、各各なにをかなげ(歎)かせ給うべき、迦葉(かしょう)尊者にあらずとも・まい(舞)をも・まいぬべし、舎利弗(しゃりほつ)にあらねども・立つてをど(踊)りぬべし、上行菩薩(じょうぎょう・ぼさつ)の大地よりいで給いしには・をど(踊)りてこそい(出)で給いしか
(大悪大善御書p.1300)

大悪は大善がやって来る前兆であると仰せです。一生懸命打って出れば出るほど、無関心な態度や冷笑、時には心ない批判や侮辱をこうむることもあります。また、昨今の新型コロナウイルスでは、報道を見るだけで不安を煽(あお)られますし、世界的蔓延と被害に胸が痛みます。それに加えて、自分のような零細企業には経済的影響も大きいです。長期にわたって学会活動が中止というのも、長引くほどに、正直なところ寂しさなどが混ざった複雑な気持ちです。

しかし大聖人は上の御文で仰せです。何を嘆くことがあろうかと。大悪が起こればその先に大善が必ず来るのだ。否、ただ座して大善を待つのでなく、自らの広布の戦いによって、断じて大善に転換していくのだ。大謗法があるからこそ広宣流布が前進できるのであり、瑞相なのだと仰せです。迦葉や舎利弗、上行菩薩たちも大歓喜に舞いを舞ったことを通して、最悪の状況下から広布に戦う一念への、大転換をご教示されています。

 

 

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