この経は全世界の人の病の良薬なり -御書7編

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最近の御書研さんの中で、特に心に留めたいと思った御文を、書き出してみます。仕事が多忙で充分時間がとれないため、通解、解説、感想等は省略します。

題目弥陀名号勝劣事p112

弘決の一には妙楽大師・善住天子経をからせ給いて法華経の心を顕はして云く「法を聞いて謗を生じ地獄に堕するは恒沙の仏を供養する者に勝る」等云云、法華経の名を聞いてそしる罪は阿弥陀仏・釈迦仏・薬師仏等の恒河沙の仏を供養し名号を唱うるにも過ぎたりされば当世の念仏者の念仏を六万遍・乃至十万遍申すなんど云へども彼にては終に生死をはなるべからず、法華経を聞くをば千中無一・雑行・未有一人得者なんど名けて或は抛(なげうて)よ或は門を閉じよなんど申す謗法こそ設ひ無間大城に堕(おち)るとも後に必生死は離れ侍らんずれ、同くは今生(こんじょう)に信をなしたらばいかによく候なん。

真言見聞p144

所詮真言を密と云うは是の密は隠密の密なるか微密(みみつ)の密なるか、物を秘するに二種有り一には金銀等を蔵に籠(こ)むるは微密なり、二には疵(きず)・片輪等を隠すは隠密なり、然れば則ち真言を密と云うは隠密なり其の故は始成と説く故に長寿を隠し二乗を隔つる故に記小無し、此の二は教法の心髄(しんずい)・文義の綱骨なり、微密の密は法華なり、然れば則ち文に云く四の巻法師品に云く「薬王此の経は是れ諸仏秘要の蔵なり」云云、五の巻安楽行品に云く「文殊師利(もんじゅしり)・此の法華経は諸仏如来秘密の蔵なり諸経の中に於て最も其の上に在り」云云、寿量品に云く「如来秘密神通之力」云云、如来神力品に云く「如来一切秘要之蔵」云云、しかのみならず真言の高祖・竜樹菩薩(りゅうじゅぼさつ)・法華経を秘密と名づく二乗作仏有るが故にと釈せり、次に二乗作仏無きを秘密とせずば真言は即ち秘密の法に非ず

 

持妙法華問答抄p467

寂光の都ならずは何(いず)くも皆苦なるべし本覚の栖(すみか)を離れて何事か楽みなるべき、願くは「現世安穏(げんせあんのん)・後生善処(ごしょうぜんしょ)」の妙法を持つのみこそ只今生の名聞・後世の弄引(ろういん)なるべけれ須く心を一にして南無妙法蓮華経と我も唱へ他をも勧(すすめ)んのみこそ今生人界の思出なるべき

法華初心成仏抄p557

我が己心の妙法蓮華経を本尊とあがめ奉りて我が己心中の仏性・南無妙法蓮華経とよびよばれて顕れ給う処を仏とは云うなり、譬えば籠(かご)の中の鳥なけば空(そら)とぶ鳥のよばれて集まるが如し、空とぶ鳥の集まれば籠の中の鳥も出でんとするが如し口に妙法をよび奉れば我が身の仏性もよばれて必ず顕れ給ふ、梵王・帝釈の仏性はよばれて我等を守り給ふ、仏菩薩の仏性はよばれて悦(よろこ)び給ふ、されば「若(も)し暫(しばら)くも持つ者は我れ則ち歓喜す諸仏も亦然(また・しか)なり」と説き給うは此の心なり、されば三世の諸仏も妙法蓮華経の五字を以て仏に成り給いしなり三世の諸仏の出世の本懐(ほんかい)・一切衆生・皆成(かいじょう)仏道の妙法と云うは是なり。是等の趣(おもむ)きを能く能く心得て仏になる道には我慢偏執(がまんへんしゅう)の心なく南無妙法蓮華経と唱(とな)へ奉るべき者なり。

御義口伝巻p781

法華経を持ち奉る処を当詣道場と云うなり此(ここ)を去つて彼(かしこ)に行くには非ざるなり、道場とは十界の衆生の住処を云うなり、今日蓮等の類い南無妙法蓮華経と唱え奉る者の住処は山谷曠野皆寂光土(せんごくこうや・みな・じゃっこうど)なり此れを道場と云うなり

始聞仏乗義p983

難じて云く火より水出でず石より草生ぜず悪因(あくいん)・悪果(あくか)を感じ善因善報(ぜんいんぜんぽう)を生ずるは仏教の定れる習なり而るに我等其の根本を尋ね究(きわ)むれば父母の精血・赤白二渧(しゃくびゃくにたい)和合して一身と為る悪の根本不浄の源なり、設(たと)い大海を傾(かたむ)けて之を洗うとも清浄なる可らず又此れ苦果の依身は其の根本を探り見れば貪・瞋・癡(とん・じん・ち)の三毒より出ずるなり、此の煩悩苦果の二道に依つて業を構(かま)う此の業道即ち是れ結縛(けつばく)の法なり、譬(たと)えば籠(かご)に入れる鳥の如し如何ぞ此の三道を以て三仏因(さんぶついん)と称するや、譬(たと)えば糞(ふん)を集めて栴檀(せんだん)を造れども終に香しからざるが如し、

答う汝が難大いに道理なり我此の事を弁(わきま)えず但し付法蔵(ふほうぞう)の第十三天台大師の高祖・竜樹菩薩(りゅうじゅぼさつ)・妙法の妙の一字を釈して譬(たと)えば大薬師の能く毒を以て薬と為すが如し等云云、毒と云うは何物ぞ我等が煩悩・業・苦(ぼんのう・ごう・く)の三道なり薬とは何物ぞ法身・般若・解脱(ほっしん・はんにゃ・げだつ)なり、能く毒を以て薬と為すとは何物ぞ三道を変じて三徳と為すのみ、天台云く妙は不可思議(ふかしぎ)と名づく等云云、又云く一心乃至不可思議境(ふかしぎきょう)・意此(こころ・ここ)に在り等云云、即身成仏と申すは此れ是なり、近代の華厳(けごん)・真言等此の義を盗み取りて我が物と為す大偸盗(だいちゅうとう)天下の盗人是なり。

可延定業書p985

夫れ病に二あり一には軽病二には重病・重病すら善医(ぜんい)に値(あ)うて急に対治(たいじ)すれば命猶(いのち・なお)存す何(いか)に況(いわん)や軽病をや、業(ごう)に二あり一には定業(じょうごう)二には不定業(ふじょうごう)、定業すら能(よ)く能く懺悔(ざんげ)すれば必ず消滅(しょうめつ)す何に況や不定業をや、法華経第七に云く「此の経は則為閻浮提(すなわち・これ・えんぶだい)の人の病の良薬なり」等云云、此の経文は法華経の文なり、一代の聖教(しょうきょう)は皆如来(みな・にょらい)の金言・無量劫(むりょうこう)より已来不妄語(このかた・ふもうご)の言なり、就中(なかんずく)此の法華経は仏の正直捨方便(しょうじき・しゃほうべん)と申して真実が中の真実なり、多宝・証明を加え諸仏・舌相(ぜっそう)を添(そ)え給ういかでか・むなしかるべき

 

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