ながい坂 -読書と思索の暇をつくれ

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北海道では冬の寒(かん)が訪れ始めたこの頃ですが、「読書の秋」でもありますね。戸田先生は、「青年よ、読書と思索の暇をつくれ」と指導されました。私事ですが今までに800冊を超える書籍を読了してきました。初めの頃は、早川書房のSF小説や、ハードボイルドもの、平井和正やスティーブン・キングなどの小説を好んで読みました。

 

それが、学会の信心を復活した頃からは、池田先生がお勧めになる世界・日本の名作、壮年になってからは放送大学の教科書や有斐閣の本など、法律や政治関係等の本を中心に読み続けてきました。下の画像は、いま読み進んでいる本の一例です。

 

いま読んでいる書籍の一例

 

『国際紛争 ―理論と歴史』の裏表紙にある目次。

 

右の『国際紛争 ー理論と歴史』の著者は、先生のハーヴァード大学での講演を招聘した側の責任者をしていた人物です。左の『貞観政要』は、日蓮大聖人がしばしば参照され、流罪地・佐渡において『貞観政要』を送るように、弟子に申しつけられています。次に、青春時代に読んだ本の中で特に印象深い本について、過去に自分がまとめた文章を次に微修正して再掲します。

 

■■お勧めの名作

◆レ・ミゼラブル  @小説に十界がある? 人間の内奥を描き切った名作。ジャン・バルジャンは肉親のために一片のパンを盗み19年の監獄生活を経たが、高徳の師・ミリエル司教の感化を受けやがて市長になる。だが過去を暴かれ逃亡の身となりながらも、ファンティーヌの娘・コゼットを育て愛情を注いでゆく。

◆モンテクリスト伯/岩波文庫  @別名・岩窟王。讒言(ざんげん)により、孤島イフの岩牢に幽閉された、若きダンテスに明日はあるか。

◆ゴリオ爺さん  @娘に愛情を注いだ果てに冷たい仕打ちを受ける父親の心情が切ない。

◆ジャン・クリストフ  @ベートーヴェンをモチーフにその一生を、ロランが小説化。

◆新・平家物語 全16巻/吉川英治  @位人臣を極めた平家の没落と、源氏の世。権門のはかなさと人の世の真を描く。

◆宮本武蔵 全8巻/吉川英治  @剣豪・宮本武蔵の生涯。吉川英治の名を世界に知らしめた代表作。

◆三国志 全8巻/吉川英治  @中国民衆に千数百年にわたって語り継がれてきた英雄物語。

◆21世紀への対話/アーノルド・J・トインビー対談  @20世紀最大の歴史学者との歴史的対談。

◆大地 全4巻/パール・バック  @大地と共に生きた王家三代の壮大な物語。ノーベル文学賞を女性として初受賞。

◆ドクトル・ジバゴ/パステルナーク  @医者としてロシアの激動期を生きたジバゴの生涯。ノーベル文学賞。

◆アンナ・カレーニナ/トルストイ  @ロシア高官の妻アンナの不倫の経緯・結末を描き、既成の道徳・宗教へ問題提起した。

◆九十三年/ユゴー  @冷酷非道のラントナック侯爵、冷徹な革命の権化シムールダン、ヒューマニズムの体現者ゴーバンの3人を通して革命を描く。

 

あえてこのリストには入れていませんが、日本の作家の小説として特に印象深いのは、本記事の題名でもある、山本周五郎著の『ながい坂』です。池田先生がスピーチ等で何度か勧められた小説です。自分は30歳代後半で読み終えましたが、非常に読み応えのある感動の一書でした。次に、『ながい坂』の朗読を見つけましたので、紹介いたします。

 

ただし、一動画が3時間前後あり、全部聞くと50時間ほどになると思います。すべて聞くにはそれなりの覚悟と、時間を要します。それが可能な方が、方法としては、出だしだけでも聞いて、後はコツコツ聞いていくとよいと思います。小説を見ながら確認しましたが、一字一句忠実に朗読しているようですので、小説の面白さを充分に味わえるはずです。では、秋の夜長をお楽しみあれ。

 

【ながい坂・あらすじ】

徒歩組(かちぐみ)という下級武士の子に生まれた小三郎は、八歳の時に偶然経験した屈辱的な事件に深く憤(いきどお)り、人間として目ざめる。学問と武芸にはげむことでその屈辱をはねかえそうとした小三郎は、成長して名を三浦主水正(みうら・もんどのしょう)と改め、藩中でも異例の抜擢をうける。

 

若き主君、飛騨守昌治(ひだのかみ・まさはる)が計画した大堰堤工事(だいせきてい・こうじ)の責任者として、主水正は、さまざまな妨害にもめげず、工事の完成をめざす。

 

 

 

注意:↓朗読の再生リストです。全部で11個の動画が、並んでいます。
(動画右上の三本線のアイコンをクリックすると、各動画の巻数とタイトルを確認できます)

 

女性の朗読がよいという方は、次のリンクをクリックしてください。

→女性による朗読『ながい坂』

 

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