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Takaaki Okamoto



読後のちょっとした感想
(書庫)

2002年(H.14年)

平成17年10月7日更新

注意: 星印の評価はあくまで私の主観と好みによるものですので、当然ながら誰が読んでも当てはまる事を保証するものではありません。



●『徳川家康〔1〕 出生乱離の巻』 山岡荘八/講談社 山岡荘八歴史文庫23(3月1日読了)
☆☆☆☆ 良い

●『池田名誉会長、ナイチンゲールを語る』 /聖教新聞社(3月12日読了)
☆☆☆☆ 良い

●『学習漫画・世界の伝記・ノーベル』 中川徹、監修/集英社(4月1日読了)
☆☆☆ ふつう

●『人生問答(上)』 松下幸之助/池田大作、共著/聖教文庫(4月12日読了)
☆☆☆☆☆ 大変良い

●『金融のしくみ』 竹中征夫著/三笠書房(知的生きかた文庫)(4月22日読了)
☆☆☆☆ 良い


  金融について、広く浅く知るためには格好の書。廉価なのも手に取りやすい。章立てもシンプルで、簡潔な解説のあと節の最後に必ず図解でまとめてある。「会社のしくみがわかる本」でもそうだったが、この形式は読み手にとって、とてもとっつき易いものだと思う。一つ一つの事項の掘り下げは、少々浅いかもしれないが、初学者には充分と思われる。読後は、金融に関する理解がたしかに深まったと実感できる。

  本書の目次は次の通り。
1 「金融=お金が動くしくみ」は、こうなっている!―通貨の働きから、市場のしくみまで、「金融」の基本すべて 2 読んで納得、「景気のしくみ」はこんなに簡単!―金融政策と景気の関係から、円高、円安のしくみまで 3 株安、株高、なぜ起こる? 原因と結果―株、債券など、証券のしくみについて 4 これならわかる、銀行、証券、保険業界のしくみ―金融機関の種類・しくみから、「日本版ビッグバン」まで 5 「外資系」と「日本の金融」、ここが違う!―海外金融機関の“長所、短所”から、上手につきあう法まで   本の内容 銀行、証券のしくみから、景気の動き、日本版ビッグバンまで。経済はどう動いているのか?金融の役割とは?本書では「株安、株高、なぜ起こる?」といった基礎知識から、日本版ビッグバンの実態まで―「金融のしくみ」のすべてを、わかりやすい文章と図解で徹底解説。

  以下は本書を読む過程で、私が綴った雑感。
  「バブル崩壊の原因」
 「91年のバブル崩壊は、 1.日銀が『カネあまり』状態が続いたにも関わらず、低金利政策を続けたこと、 2.企業が本業を忘れて土地や株への投資に熱を上げたこと、 3.銀行が融資に細かいチェックをせずに、企業に簡単にお金を貸してしまったこと、 が原因であったのだ。(趣意)」 今振り返れば自明の理なんでしょうが、やっと何とかストンと納得できた気がしました。 同書ではバブル景気が始まった最初の原因を、85年のG5で決まった「プラザ合意」にあったとし、そのねらいを、 「日本よ、あなたはもうじゅうぶんにお金もちだ。円のレートもそれに釣り合うように上げなければいけない」 と記しています。 要するに、日本が世界の中で金持ちになり過ぎたことが、バブルの原因だったと。 そうすると、バブルの遠因は、高度経済成長政策を開始させた政府や世論の「所得倍増計画」あたりまでさかのぼるのかもしれません。 敗戦による窮乏生活から立ち直ったあと、日本国民はちょっと欲を出しすぎて、そのリバウンドのような状態にあったのでしょうか。

  こうした大テーマから金融に対する素朴な疑問まで、とにかく気軽に手にとって読み進める本でした。

●『聖の青春』 大崎善生著/講談社(5月4日読了)
☆☆☆☆ 良い


 将棋が好きな人も好きでない人にも、おすすめの本です。
 「村山は幼くしてネフローゼを患いその宿命ともいえる疾患とともに成長し、熾烈で純粋な人生をまっとうした。彼の29年は病気との闘いの29年間でもあった。(中略)  少年は限りない夢を思い描き、青空を自由にそして闊達に飛び回った。その空ははるかな名人につづいている空だった。その空を飛ぶために、少年はありとあらゆる努力をし全精力を傾け、類まれな集中力と強い意志ではばたきつづけた。 夢がかなう、もう一歩の所に村山はいた。果てしない競争と淘汰を勝ち抜き、村山は名人への扉の前に立っていた。」
    ―――プロローグより。

 以下は本文からの、特に印象に残った部分の抜粋です。

 「・・・わずか21歳の青年名人の誕生である。その天才谷川浩司ですら加藤玉に詰みを発見した瞬間、とめどもない吐きけに襲われてトイレに駆けこみ空(から)えずきを繰りかえした。名人という言葉の重さと、概念の深さが谷川を苦しめた。将棋を志し将棋に憧れる人間が誰でも夢見る名人位、それが自分の手の中に入ろうとする瞬間、予期せぬ重圧がのしかかり、それに耐えるために谷川は洗面台に向かった。」

 「〈何のために生きる。今の俺は昨日の俺に勝てるか。勝つも地獄負けるも地獄。99の悲しみも1つの喜びで忘れられる。人間の本質はそうなのか?人間は悲しみ苦しむために生まれたのだろうか。人間は必ず死ぬ。必らず。何もかも一夜の夢〉」  ―――村山聖のメモ書き。未熟さもあるが青春の苦悩の言葉と思います。

  「いいか、自分が体が弱いなんて思っているうちは谷川や羽生に絶対に勝てへんぞ。お前より苦しんでいる人間はようけおるんや」 ――― 年齢制限のため奨励会三段で、やむなく退会することになった加藤昌彦。「加藤さんは負け犬です。僕は負け犬にはならない」と叫ぶ村山聖に対して、渾身のパンチを顔面に入れて言った加藤の言葉。

●『9つの性格』 鈴木秀子著/PHP(5月14日読了)
☆☆☆ ふつう


 イスラム世界で数千年間、指導者や長老たちだけに秘伝されてきた「エニアグラム」。人間は9つの性格に分類、類型化できるというもの。それぞれの性格の得失から、現代にも通用する組織論として、巨大組織の管理職や経営者にも人気の書。「エニアグラム」の考え方は、アメリカ等の権威ある大学・研究機関での、グローバルな統計調査によって、たしかに9つの性格に類型化できることが、立証されている。
 本書の中に、自分は果たしてどの性格に当てはまるかの診断テストがあるが、数ヶ月をおいて二度実施したら、私の場合異なる性格に該当した。「エニアグラム」への理解が深まるに従い、本当の自分の性格への気付きが進み、該当するタイプが変ることはあっておかしくないとあった。こういう点からしても、「エニアグラム」の理解と運用は、それほど簡単ではないなと思った。
 しかし、他人と自分の性格というものが大きく異なるのだ、という一見当たり前のことに気付かせてくれ、人や自分を多面的、多角的な視点から見直してみる、良い機会を与えてくれた一書である。。

●『ビジネスマンの父より息子への30通の手紙』 キングスレイ・ウォード著/城山三郎訳/新潮社(5月27日読了)
☆☆☆☆☆ 大変良い


 まえがきやあとがきで、訳者の城山三郎氏が、経営者にも新入社員にも、ふつうの父であり息子である人にも、さわやかな感動を与えてくれると記していたが、その通りの読後感であった。
 特に私の場合、父親がもともと鍛冶屋の出で、ビジネスマンと言うには縁遠い人であるから、あたかも心強い新たな父親を得た感がしたとともに、現実の父親との関係、将来自分に息子が出来た場合の父子関係についても考えさせられことが多かった。
 以下は、本書で特に印象に残った言葉。

   「馬鹿を曝(さら)け出すよりは、
    黙っていて馬鹿だと思われる
     ほうがましである」

    「君にも、入社したてのうちは、
     一オンス喋(しゃべ)るには、
     一ポンド聴く、という
     比率を勧めたい」

    「宴席で作法を守るように、
     人生の作法を守ることを忘れてはならない。
     ご馳走がまわってきて、自分のまえに来たら、
     手を伸ばして、礼儀正しく一人分を取る。
     次にまわっていくのをとどこおらせることのないよう
          に。
     まだまわってこないうちから欲しそうにしないで、
     自分のまえに来るまで待つように。
     子供についても、妻についても、 地位についても、
     富についても同じことである。」
      ―――エピクテートス(紀元50〜120年頃)のことばからの引用

●『あなたの会社が、90日で儲かる!』 神田昌典著/フォレスト出版(6月27日読了)
☆☆☆ ふつう

●『営業マンは断ることを覚えなさい』 石原明著/日本経営教育研究所(7月8日読了)
☆☆☆ ふつう

●『沈まぬ太陽(一) アフリカ篇・上』 山崎豊子著/新潮社(文庫)(7月31日読了)
☆☆☆☆☆ 大変良い


 前に置かれたスコッチの水割りを飲み、ナイロビという地名を口にした。ケニアの首都であることしか知らない未知の土地である。一体、自分が何をしたというのだ。組合の委員長として、二期二年、職場間の不平等を正し、空の安全を守る組合員のために、公正な賃金を要求しただけではないか。それを、会社は "左翼分子" "アカ" のレッテルを貼って、僻地を盥回【たらいまわ】しにし、今また、遠く海を隔てた、アフリカの大地へ押し流そうとしている。まさに流刑【るけい】に等しい。明らかに会社に楯つく者への見せしめの人事に他ならない。
  二杯目のグラスを空けると、これ以上、どうしろというのだ!大声を上げて、喚(わめ)きたい衝動に駆られた。会社側は、アフリカ行きを内示すれば、自分が、怒り心頭に発し、辞表を叩きつけて、退職すると期待しているのかもしれなかった。こうまで執拗【しつよう】に、一人の人間を追い詰めようとは、恩地には考えも及ばなかった。何という卑劣な輩【やから)】!新たに注がれたグラスを、ぐっと握りしめた時・・・(以下略)
      
  「おめおめと引き下がれないと思って来たが、君たちのことを知り、私はアフリカへ赴任することに決めたよ」
  覚悟を決めて、云い切った。桜井は、
  「恩地さん、オフィスも、駐在員もいないアフリカへ、一人流されるのです。体だけは気をつけてください、私たちにとって、恩地さんはどこにいても、私たちと共に在る、存在していて下さるだけで充分なのです・・・・・・」
  搾【しぼ】り出すような声で、云った。恩地は自分が存在しているだけでいいと云ってくれたその言葉に、心の中で泣いていた。

 以上は、本文からの抜粋。
 これだけの文章では、意を尽くすことは出来ないが、恥ずかしながら十年振りくらいで、小説を読んで涙が出た。
 一種素朴とも言える作者の語り口で、飾った言葉はほとんど無いが、ぐいぐいと引っ張られていくような感じで、読み進んでいる。

●『御義口伝講義 下(一)』 池田大作著/聖教文庫(8月5日読了)
☆☆☆☆ 良い

●『私の仏教観』 池田大作著/第三文明社・レグルス文庫(8月30日読了)
☆☆☆ ふつう

●『お金のことで くよくよするな!』 リチャード・カールソン著/小沢瑞穂訳/サンマーク出版(10月6日読了)
☆☆☆☆ 良い

●『二十一世紀への対話 下 (207p.から)』 A・J・トインビー,池田大作著/文藝春秋(10月28日読了)
☆☆☆☆☆ 大変良い


 記録によると、文庫版1巻の読了が’96年6月17日とある。1巻の読了に4年かかったと仮定すれば、ぜんぶで10年と4ヶ月を要したことになる。もの凄い高峰に登り切ったような感動(静かな感動ではあるが)は錯覚では決してない。
 片や西洋文明の博識であり20世紀最高の歴史学者と賞される人物、片や東洋文明の中でも仏教の最高峰の宗教指導者の二人の対談である。時に西洋と東洋が、キリスト教と仏教がぶつかり合い、時に共感し合い、止揚【しよう】されていく。トインビー博士がキリスト教者の立場から、歯に衣着せぬ問題提起をする。池田会長(当時)が、仏法の真髄を説きながら、トインビー博士を「折伏」していく有様が眼前に展開する。しかも、それがいささかも強制や押し付けの臭みを帯びていず、いつの間にか博士の口から仏法と全く同じか、少なくとも相通ずる真理と価値創造の対話へと高められていく。
 昭和47年という、今から実に30年前に対話されたものとは全く感じさせない。ここに語られている一つ一つが、今、現実の問題なっており、問題化しつつあるものばかりだ。30年前のものという「古臭さ」が全く感じられないのは不思議だった。
 池田先生の口から折々にトインビー氏の名を聞いたのが、読み始めるきっかけであった。対談集は幾冊か読んだが、これほど世界の大局観、縦横に歴史を織り込んだものは無かった。
 トインビー博士は西洋文明の危機感と行き詰まりから、東洋文明の精華【せいか】である仏法の真髄の哲学に、未来の人類が進むべき光明を見出した。これは、東洋と西洋の思想の、単なる勝ち負けでは決してない。仏法に託した大きな期待と希望であり、創価学会なかんずく自己の使命と責任を強く痛感した。

●『生きてこそ光り輝く』 石橋幸緒著/PHP研究所(11月2日読了)
☆☆☆☆☆ 大変良い

●『沈まぬ太陽(二)アフリカ篇・下』 山崎豊子著/新潮社(文庫)(11月14日読了)
☆☆☆☆☆ 大変良い

●『科学と宗教<新 版>』 池田大作著/潮新書(1969年2月20日再版)(12月16日読了)
☆☆☆☆☆ 大変良い



(本年18冊/通算277冊)



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